カメレオンの落とし主や~い

カメレオンの落とし物?……上越市三和区の立里公小学校3年の市川仙歩君が2010年8月23日朝、家の庭で体長35センチのカメレオンを発見し、兄の大聖君(同4年)が捕獲した。遺失物として届け、警察が落とし主を探している。飼育が難しい生物のため、現在は同小学校がカメレオンを預かって飼育している。市川兄弟は、毎日バッタなどの生きたえさを持って学校へ世話をしに通っている。

カメレオンの世話をする大聖君(左)と仙歩君
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2人は飼いたくて仕方がなかったが、飼育が大変なことから、両親は反対。遺失物として警察に届けたが、警察でも飼育するわけにはいかない。同小学校の春日良樹校長が、学校で預かることを引き受けた。

仙歩君は「庭で見つけたときは草の上にいたので、きれいな緑色だった」という。また、ダンボールの上に乗せると茶色に変わり、オレンジ色の服に乗せると、赤っぽくなるなど、体色が変化する様子の観察もした。

大聖君は「目の動きがかわいい。しっぽもくるっと回っていて、かっこいい」とお気に入り。夏休み中なので、バッタやガ、イモムシなどを捕まえては、えさやりに学校へ通う毎日だ。

上越警察署遺失物係では「飼いきれなくなって捨てた可能性もある」と話す。3か月間は落とし主の所有権があるが、その後は拾った人に移るという。

同校の春日校長は「冬も飼育を継続するには、ヒーターや紫外線ランプなどの設備のほか、生きた虫なども必要」と、学校での飼育は難しいと判断した。このため、長野市の茶臼山動物園で園長を務める同級生の須田哲さんと相談し、落とし主が名乗り出なかった場合に引きとってもらうことになった。

カメレオンに心当たりのある人は、上越警察署遺失物係へ。電話025-521-0110(内線233)。

カメレオンの詳細やクロースアップ写真を掲載しなかった理由

8月28日付の地元新聞は、このカメレオンの大きな写真や、カメレオンの種類、発見場所などの詳細を報道した。

本サイトではカメレオン単体での大きな写真を掲載しなかったほか、種類や捕獲場所は伏せた。

このカメレオンは4~5万円ほどもする高価なものであり、記事を読んで落とし主としてなりすまし、カメレオンを手に入れようとする人が出てくる可能性がある。

このため、本サイトは上越警察署と協議の上、「なりすまし」を防ぐため、最大限の配慮をした。落とし主しか知り得ない情報を、広く公開してしまうことは許されないことである。このような配慮は報道に従事する者としての最低限のルールであるはずだ。