高田城址公園の桜開花 観測史上2番目の早さ すでに一〜二分咲き

新潟県上越市の高田城址公園内に立つ調査木のソメイヨシノが2021年3月29日、開花した。4月1日に開幕する「第96回高田城址公園観桜会」を主催する上越観光コンベンション協会などが発表した。高田で観測史上最も早く開花した昨年の3月27日より2日遅く、観測史上2番目の早さ。平年に比べても10日早い開花となった。

3月29日に開花した高田城址公園忠霊塔前のソメイヨシノ(29日午前11時頃撮影)
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この日は午前11時に高田の気温が19度に達し、4月中旬並みのぽかぽか陽気に。同公園内のソメイヨシノのつぼみも一気に開いた。同協会のほか、桜の保全や観察などに取り組む環境ボランティア団体「エコ・グリーン」(鈴木敏夫代表)が、公園内忠霊塔前に立つ樹齢約100年の調査木を確認し、開花宣言した。

開花の目安は5、6輪以上の花が咲いていることだが、すでに一〜二分咲きの状態。エコ・グリーンによると、前日28日の観察ではまだ1、2輪が咲いただけで開花宣言には至らず、強い南風で夜も暖かかったことから、29日にかけて開花が進んだ。関係者は「こんなにたくさん咲くとは」と驚いていた。今週末には満開になる見込みという。

開花宣言をしたエコ・グリーンの鈴木代表(左)と上越観光コンベンション協会の西條企画事業課長
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鈴木代表(67)は「雪の被害でかなり枝折れがあったが、桜守の方などに先週までに手入れをしていただいた。今年も変わらず立派な桜になると思うのでぜひご覧いただきたい」と話した。

同協会企画事業課の西條健一課長(59)は「コロナ禍の状況で、完全にいつも通りとはいかないが、感染症対策をして、静かな観桜会を楽しんでほしい」と話した。

1月の記録的豪雪で幹が折れた木も無事開花した
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今年の観桜会は、新型コロナウイルス感染防止のため露店の飲食物はテイクアウトに限定し、公園内での飲食や宴会は禁止。露店は出店者や従業員が上越、妙高、糸魚川の3市の居住者のみの出店で約40店となる見込み。ぼんぼりなどは点灯するが、ステージイベントやシャトルバスの運行などは行わない。写真撮影スポットとして人気の「さくらロード」のライトアップは通路を片側通行にして実施する。

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