上越海上保安署は2017年7、8月に実施した密漁者集中取り締まりの結果を発表した。2か月間でサザエや岩ガキなどを密漁したとして20人を検挙した。このうち13人が長野など県外からの来訪者だった。
同署では、夏季はレジャー感覚での密漁が多くなることから、管内の漁協からの要請を受け7、8月に集中取り締まりを行っている。漁業法違反の疑いで検挙されたのは20人で、住所は、長野県が9人、群馬県3人、東京都が1人。管内は7人だった。密漁したのはサザエや岩ガキ、アワビで、合計1119個129.7kgにのぼり、水産資源保護のためすべて放流処分された。販売目的や組織だった密漁ではなく、ほとんどがレジャー感覚の密漁だったという。
漁業法は、採捕場所の漁業権を持たない人がサザエやアワビなどを採捕する行為を禁じており、漁業権侵害として20万円以下の罰金刑を定めている。同署によると、昨年は13人が検挙され、平均で5〜10万円の罰金刑が科せられているという。
同署では「夏季は漁協などからの通報が絶えない。密漁は粛々と取り締まっていく」としている。