山カフェで人気の高田農業高がアレルギー対応スイーツ開発 6月17日に販売

新潟県立高田農業高校の食品科学科食品加工コース3年生が独自に開発、製造したケーキなどを販売する「山カフェ」の営業が2017年6月17日、上越市本町5のほっとステーション五番館で行われる。今回はじめて、小麦や卵などのアレルギーに対応したムースやプリンを試験販売する。時間は午前10時〜午後3時。

アレルゲンフリーの柑橘ムース
山カフェ2

人気の山カフェでおなじみ

生徒たちは実習の一環として製造販売するケーキや焼き菓子を毎月1回「山カフェ」として出店しており、根強いファンが多い。販売が恒例化してきたことから、新たな取り組みとして今年3月からアレルギー対応メニューの開発に着手してきた。

プロの職人が継続指導

生徒たちはこれまで、「パティスリーオラランティ」(同市中田原)の澤田俊太郎さんらプロから継続的に指導を受けているほか、実際にアレルギーに悩む人や家族から生の声を聞いたり、班に分かれてレシピ作成と試作を繰り返してきた。先月は妙高市で行われたイベントに出店した際、アレルゲンフリーの試食コーナーを設け、実際に食べた人からアンケートを回収。声を生かし、商品に改良を加えてきた。

パティスリーオラランティの澤田さんからアドバイスを受ける生徒
山カフェ

甘酒プリン、柑橘ムース、ブラウニーの3種

今回店頭に並ぶアレルゲンフリーメニューは甘酒プリン、柑橘ムース、ブラウニーの3種。甘酒プリンは甘酒の風味漂うプリンと水ようかんの2層コンビ。柑橘ムースは下部に敷かれたスポンジは卵と小麦を使用せず、小麦の代わりに米粉を使った。ムースの上には3種の柑橘が乗る。ブラウニーも卵と小麦を使用せずに作った。生地のパサつきを押さえ、風味をアップされる工夫を施したり、澤田さんのアドバイスで食感にもこだわる。

アレルゲンフリーのブラウニー
山カフェ3

「高校生超えた完成度」

山カフェ店長の佐内美奈さんは「全く形がないところからスタートしたけど、自分たちで調べたり試食を繰り返し、失敗を繰り返しながらもようやく形になった。アレルギーで悩む方たちから『おいしい』って言ってもらえるケーキを作っていきたい」と話す。澤田さんは生徒たちが作ったものを試食しながら「お客さんと触れ合い、意見をしっかりもらって」などとアドバイスする。一般的に卵などを除去したアレルゲンフリーメニューは「おいしくない」というイメージもあるが、澤田さんは「販売までに(商品の)微調整は必要だが、アレルゲンフリーとは思えない、高校生のレベルを大きく超えたものに仕上がっている」と完成度の高さを語った。

商品は通常よりも低価格に設定し、3個をセットで販売する予定。なくなり次第終了。