【市原悦子さん追悼】「まんが日本昔ばなし」で上越市の民話が放送されていた

1975年から約20年にわたりTBS系列で全国放送されたテレビアニメ「まんが日本昔ばなし」で、上越市が舞台の「おいだせ貧乏神」が、1992年1月11日に放送されていたことが分かった。ナレーションは、2019年1月12日に亡くなった市原悦子さんと、2018年7月18日に亡くなった常田富士男さんが担当している。

高田の町の雪景色
高田の町

江戸へ向かう道中、貧乏神がどこまでもついてくる
貧乏神1

「おいだせ貧乏神」は、越後高田の町外れの子安(現・上越市子安)が舞台。働きものだが貧乏な老夫婦が主人公だ。

おじいさんは冬の間、出稼ぎに行こうと雪の中、江戸へ向かう。貧乏神が後をついてきたので「嫌いなものは何か」と聞くと、「正月14日に小豆がゆを若木で焚いて出る煙と念仏が嫌い」と答えた。すると、貧乏神はおじいさんに嫌いなものを尋ねた。おじいさんは「長い間貧乏だったので、お金が嫌い」と答えた。

若木をくべて貧乏神を追い出す
貧乏神2

江戸行きを中止し家に戻ったおじいさんは、おばあさんと一緒に若木をくべ、念仏をとなえると、貧乏神は降参して、小判を投げつけて出ていった。この時から、正月14日に若木を焚いて貧乏神を追い出し、小豆がゆを食べて祝うようになったという。

「まんが日本昔ばなし」で紹介された上越地方の昔話は、「おいだせ貧乏神」のほかに、上越市名立区の「子供の好きな神様」、牧区の「雪太郎」、糸魚川市能生の「上り岩」がある。

多くは、動画投稿サイトやDVDで見ることができる。