上越市の新年度予算成立 共産が反対 宮越氏は棄権

上越市議会は2022年3月28日、最終日の本会議を開き、昨年11月に就任した中川幹太市長にとって初の当初予算案を含む全議案を可決した。共産が新年度予算案など4議案に反対したほか、中川市長と政策協定を締結している宮越馨氏は新年度予算案の採決を棄権した。

議案の採決

共産の平良木哲也氏は反対討論で、新年度予算案について「市民の願いにこたえた前向きの予算編成」と評価した一方、「コロナ禍で財政調整基金を思い切って取り崩す必要があった」などと反対の理由を述べた。

宮越氏は新年度予算案の採決の際、退席した=写真=。政策協定を交わして選挙戦で中川氏を応援した宮越氏だが、新年度予算では主要な政策は予算化されず、事実上の「ゼロ回答」だった。報道陣の取材に対し宮越氏は「市長選挙での政策協定の重要性を十分認識されないままで編成された予算は市民置き去りの予算であり、積極的に認められるものではない」と説明した。

宮越氏は新年度予算案の採決の際、退席

残りの会派は賛成したものの「8つのプロジェクトは目的と効果が明確に示されなかった」(創風・宮崎朋子氏)、「地域独自の予算は急ぎ過ぎて失敗しないよう慎重に」(公明・山田忠晴氏)、「プロジェクトの具体性が示されず残念」(久比岐野・ストラットン恵美子氏)など注文が相次いだ。