板倉区の針観音堂で33年ぶりの御開帳 阿弥陀仏立像1体と石の観音像33体を公開 16日まで

新潟県上越市板倉区の針観音堂に安置され、上越市文化財に指定されている阿弥陀仏の立像1体と千手観音や如意輪観音など石造りの観音像33体が2018年8月16日まで、一般公開されている。10日、1985年以来33年ぶりに開帳された。近隣住民をはじめ、多くの人が秘仏を拝みに連日同観音堂を訪れている。

1985年以来33年ぶりに開帳され、16日まで公開されている秘仏
針観音堂御開帳

石仏は室町時代のものと言われる。弘法大師作と言われる阿弥陀仏の立像1体が中心に置かれ、その脇などに33体が並ぶ。石仏は高さ約55cm、幅約40cmの石を細工し、龕の中に約20cmほどの像を刻み出したもの。普段から同観音堂で安置されているが、幕が下ろされており、その姿を見ることはできないが、33年に1度公開されている。

上段中央が弘法大師作と言われる阿弥陀仏の立像
阿弥陀仏の立像

今回に向け、「板倉区観音堂三十三年御開帳奉賛会」(林賢二実行委員長)を1年以上前から組織し、約50人が準備を進めてきた。奉賛会によると「御開帳で秘仏を拝する事ができた人は菩薩の慈悲により、成仏が叶うと言い伝えられている」と言う。

奉賛会の一人、板倉区針で生まれ育った増村貞次さん(79)は今回が3度目の御開帳。「1度目は中学2年の頃。当時はとにかく盛り上がっていて、人も大勢いた。親戚をリヤカーで迎えに行ったことが思い出深いですね」。「多くの人からみてもらいたい」と話す一方、歴史を後世に残していくため、「今後は若い世代に伝え、どうもり立てていくかが課題」とも話していた。

公開時間は午前10時から午後8時。最終日の16日は午後3時30分まで。問い合わせは針町内会館0255-78-4880

針観音堂の場所