空き家を共有し店やオフィスに 「夢に挑戦できるスペース」が上越市高土町に開設

複数の起業家らが1つの建物の中で店やオフィスなどを構え、リビングやキッチンなどを共有する「空き家BASE(ベース)」がこのほど、新潟県上越市高土町1にオープンした。通常のテナントよりも安価で利用できるため、管理人の小島美里さん(42)は「多くの人が夢に挑戦できる場所にしたい」と話す。

上越市高土町1のコワーキング・スペース「空き家BASE」
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起業家などが会議室やキッチン、トイレなどの設備を共有して仕事をする「コワーキング・スペース」としてオープン。水道光熱費などを抑えることができるほか、利用者同士での情報交換が活発となるなど長所が多い。

共同で使用するキッチン
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高土町1の同施設は、築40年となる木造2階建ての空き家を借りて利用。誰でも夢を追える施設となるよう、家賃を抑えることのできるコワーキング・スペースにした。管理人で開業ナースの小島さんによると、上越市内にあるコワーキング・スペースは同施設のみ。22日現在、小島さんの運営する医療相談所「陽だまり保健室」をはじめ、デザイン事務所など4つのオフィスが入っている。また共有スペースを利用し、曜日や1日限定で出店する店もある。7月からは週1回、ケーキ店が入る。

利用者が打ち合わせなどの際に使用できる共有スペース
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個人でオフィスを構えることのできる8畳間
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常駐可能なオフィススペースは4部屋。水道光熱費やインターネット料金などを含め月額1万5000円から利用できる(6月22日現在、部屋は全て契約済み)。「イベントを開きたい」「1日限定で出店したい」などの場合は、和室やカフェスペースといった共用部分を1時間300円から借りることもできる。駐車場は普通車5台分。建物は一般住宅を使用しているが、居住することはできず、あくまでもオフィスやイベントスペースなどとして使用する。

これまで公立病院などで看護師や保健師として勤務した小島さんは昨年4月に独立。空き家を中心に医療相談などを行えるオフィスを探していた。高土町1の空き家を発見後には、建築会社に勤める知人の宮澤隆さんに建物を使用できるか相談。その際に、宮澤さんも雑貨店を開きたいことが判明し、コワーキング・スペースというアイデアが浮かんだ。宮澤さんも管理人として、今後出店する予定。

イベントスペースとしても利用できる17畳の共有スペース
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小島さんは「多くの方から『見学したい』との声をいただいている。施設を継続して運営できるようにしたい」と話す。

7月20日までクラウドファンディングによる運営資金の募集を行っている。資金は施設維持費などとして使用される。詳細は(https://camp-fire.jp/projects/view/27734)。

問い合わせは小島さん090-7246-0354

空き家BASE