中川上越市長「直江津に商店街はない」 会見で謝罪するも釈明せず

新潟県上越市の中川幹太市長は2022年4月27日の定例記者会見で、今月開催された商店街の若手経営者らとの意見交換の席上「直江津に商店街はない」などと発言したことについて、「私の真意が伝わらず、誤解を与えた部分についてお詫び申し上げる」と謝罪した。ただ、発言の真意については「商店街の関係者と直接会って説明する」として釈明しなかった。

記者会見する中川市長

中川市長は、今月19日に同市の高田本町商店街で開かれた若手経営者グループ主催の意見交換会に出席。商店街の厳しい現状を指摘する中で、「今の若い世代でここ(高田)を中心市街地だと思っている人はいないと思う」「直江津に商店街はない」「私はベッドタウン育ちなので商店街には行かない」などと発言し商店街の変革を求めたという。

中川市長は記者会見の冒頭、「私の中にある商店街に対する危機感と頑張っている方々への期待をお伝えしようとしたところ、真意がうまく伝わらなかった」として謝罪の言葉を述べた。

これに対し、記者からは、真意や誰に対しての謝罪なのかを問う質問が相次いだが、市長は「近々商店街の皆さんに直接会って説明する」と繰り返し、記者会見の場での釈明を避けた。

中川市長によると、19日の意見交換会の様子が地域紙などで報道された後、市に対し、商店街の関係者などから抗議の声が寄せられているという。また、28日には高田、直江津の両商店街や上越商工会議所などで作る上越市中心市街地活性化協議会(山田知治会長)が中川市長に質問書を提出し、書面での回答を求める予定。