呉服店「美しいきものくろかわ」が7月31日閉店 上越市の本町通りで128年

新潟県上越市本町4の高田本町商店街に立つ呉服店「美しいきものくろかわ」(黒川弘司社長)が2026年7月31日、閉店する。128年にわたる営業に幕を下ろす。

「ご愛顧ありがとうございました」と話す黒川社長

1898年(明治31年)、黒川社長(69)の祖父、喜作さんが現在の同市本町7の本町通りで創業し、その後移転した。当時の呉服店ではめずらしく、東京まで仕入れに行き、江戸柄の着物を主流に販売。柄に定評があり、芸者や旅館関係者らがひいきにしていた。地域で先駆けて設置したというショーウィンドーも集客に一役買った。

ショーウィンドーの着物を見て客が集まったという1938年(昭和13年)の店(黒川社長提供)

1953年(昭和28年)に2代目の父、睦夫さんが法人化した。先代からの常連客が多くつき、昭和40年代には振袖が1日で2、3枚売れることもあったという。

黒川社長は大学を卒業し、県外の呉服店で修業した後、27歳で店に立った。睦夫さんが亡くなって43歳で店を継ぎ、妻の活子さん(65)と切り盛りしてきた。時代の流れで年々客足は減ったが、直江兼続や「レルヒさん」など、その時話題の題材で「ご当地タオル」を手掛け、呉服販売以外でも話題を集めた。

人気を集めたご当地タオル。高田城三重櫓と上杉謙信のデザイン(左2枚)は現在も販売

閉店は自身の病気をきっかけに2年前に決めていたという。黒川社長は「閉めるとなると関わってきたお客さんの顔が思い浮かぶ。長い間ご愛顧いただきありがとうございました」と話している。

高田本町商店街に立つ

31日まで、在庫商品を3〜5割引で販売する。新品の着物は残っていないが、中古の着物や羽織、帯、端切れ、下着、タオルなどがある。営業時間は午前10時から午後4時まで。水、日曜定休。