上越市の日精メタルワークスが「指定避難所」に 市内の民間施設で唯一

新潟県上越市は2026年4月1日、同市島田の日精メタルワークスを災害時の「避難所」に指定した。使用していない元社員食堂や会議室が避難所となる。同市の指定避難所121か所のうち、民間施設は唯一。

指定避難所となった日精メタルワークスの元社員食堂

指定避難所となったのは、国道18号沿いの同社敷地内に立つ工場2棟のうち、第1工場(1994年建設)2階の元社員食堂だったフロア約345平方mと大小の会議室2室。避難してきた住民が一定期間滞在することになる避難所は、プライバシーの確保が重要となるが、元社員食堂にはかつて休憩や打ち合わせ場所として使っていたパーティション付きのスペースもある。

パーティション付きのスペースもある

地震や水害などの災害時には、付近の島田、島田下新田、下箱井、五か所新田、丸山新田、下新田の6町内の避難所となる。定員は182人。

これまで6町内の避難所は、2km以上離れ、矢代川を越える場合もある市立小学校2校の体育館だった。同社は2016年に災害時に住民が一時的に身の安全を確保する「指定緊急避難場所」となっていたことから、市が避難所の指定を依頼した。キーボックスを設けるなど、駆け付けた市職員や自主防災組織の住民が鍵を開けられる体制が整っていることも決め手となった。

地元町内会や市の備蓄品の保管庫もある

同社は日精樹脂工業(本社・長野県坂城町)の完全子会社で、プラスチック製品を生産するための産業機械である射出成形機に使用する板金部品の加工を行っている。井出陽一副工場長は「2013年に操業を開始し、地域に支えられてきた。(避難所となることで)地域社会に貢献し、恩返しをしていきたい」と話した。

敷地も広く駐車場も確保されている

市によると、2021年3月末まで別の民間施設1施設が指定避難所になっていたが、企業からの申し出を受けて解除した。国は避難所の不足や環境改善などから、公共施設だけでなく、旅館やホテル、企業の社屋の一部や寮、研修所といった民間施設の活用を自治体に呼び掛けている。危機管理課は「部外者が滞在するなど企業にとって難しい点もあるが、今後も民間施設の活用を検討していきたい」としている。

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