新潟県上越市高士区に営巣した国の特別天然記念物、コウノトリのつがいの卵が、孵化(ふか)した。2026年5月6日、観察をしていた市民がひなの姿を確認した。旧上越市内では初のひな誕生で、市内では今年吉川区、三和区に続いて3例目となる。

親鳥のつがいは2023年4月6日生まれの雄(3歳)と2022年4月11日生まれの雌(4歳)。3月に電柱に営巣しているのが確認されたが、感電や停電防止のため、道をはさんだ反対側に新たに巣台を付けた電柱を設置して巣をそのまま移設した。つがいは当初は元の巣があった電柱に執着していたが、その後新しい巣に移り産卵し、4月5日から本格的な抱卵に入っていた。

市内でコウノトリの観察を続ける市議会議員の橋爪法一さん(76)が6日、撮影した動画でひなの姿を確認した。ひなの数は不明。
7日は親鳥が餌を吐き戻してひなに与えたり、ひなのくちばしがわずかに動いたりする様子が見られた。

近くに住む70代の男性は「ひなが生まれうれしい限り。順調に育ってほしい。高士の空をコウノトリがたくさん舞うことを願いたい」と喜んでいた。
橋爪さんによると、今年市内で孵化したひなの数は、これまでのところ、吉川区で5羽、三和区では4羽。高士区を含めると少なくとも10羽のひなが誕生している。橋爪さんは「高士区では巣の移設などがあり、一番心配していたので、無事にひなが生まれてうれしい限り。市内でひなが10羽誕生したことは節目になる」と話していた。