新潟県上越地域の医療再編に関する市民説明会が2026年4月27日、上越市本城町の高田城址公園オーレンプラザで開かれた。同市の県立中央病院を急性期医療の機能を集約した中核病院とし、厚生連の上越総合病院と一体的に運営するなどの再編内容に対し、参加者からは不安の声が上がった。

説明会は県と上越地域3市が主催し、約50人が参加した。3月に開かれた行政や医療関係者による上越地域医療構想調整会議では、県立中央を中核病院とし、上越総合は高齢者救急や回復期の患者を受け入れる地域包括ケアシステムの新地域ケア病院となり、二つの病院を一体的に運営するなどの中期再編の方向性が合意された。また上越地域医療センター病院や県立の柿崎病院と妙高病院は病床利用率を踏まえて病床規模の見直しを検討することも確認された。
説明会で県の担当者は「少子化などの影響で医療の担い手が減少する中、集約と役割分担による医療再編で地域全体が一つの病院として機能することで、必要な医療を残すことができる」と理解を求めた。

これに対し参加者からは「中核病院と新地ケア病院では収益が不均衡になるので、一体的運営という提案になったのでは」「中核病院は一つに絞るのではなく、二つぐらいある方が安心だ」「医療再編を勢いでやっている感が否めない。失敗して取り返しのつかないことになったら住めなくなる」などの意見が上がった。
また県立中央の職員は、労働組合のアンケートで一体的運営で運営主体が変更されれば、約160人が退職や別の県立病院への異動を希望しているとし、「160人の医療従事者がこの地域からいなくなる。これまで提供してきた高度急性期医療や救急医療が提供できるのか、職員としても上越市民としても不安」と訴えた。
県の担当者は2病院の一体的運営の理由について、①病院間での患者移動が増えるため緊密な連携が必要②医師派遣を確実かつ効果的に実施する③機能転換となる上越総合には経営に大きな影響を与える――の3点を挙げ、「一体的運営の手法は専門家などによる検討委員会で具体的な検討を進めていく」とした。
このほか、医療再編で病院が自宅から遠くなった高齢者など交通弱者への配慮を求める意見も複数寄せられた。
市民説明会は、5月8日にリージョンプラザ上越(下門前)、5月12日ユートピアくびき希望館(頸城区)で開かれる。いずれも時間は午後6時から同8時まで。どの会場でも自由に参加できる。問い合わせは上越保健所025-524-6148、上越市地域医療推進課025-520-5699。