新潟県上越市直江津地区に市民によるアート作品を展示したイベント「なおえつうみまちアート」が2025年8月23日、始まった。海岸やまちなかの各所に地元作家の作品や子どもたちの絵画を展示しているほか、ワークショップなどの関連イベントも開催している。9月15日まで。

市が2021年に首都圏などの現代アート作家による作品を展示して初開催し、翌年からは地元の市民有志が実行委員会を組織して市民主体の芸術イベントとして開催していて、今年で5回目。会期中、直江津地区各所では地元で創作活動を行う作家や子どもたちが制作した様々な作品が展示されている。
船見公園の砂浜には、9本のスギ材の丸太を使った「NAOETSU TO SADO」を展示。昨年は能登半島地震からの復興を願い、丸太を能登地方に向けて設置し「NAOETSU TO NOTO」としたが、今年は昨年7月の「佐渡島(さど)の金山」の世界遺産登録を祝い、佐渡に向かう船の船首をイメージして丸太を並べた。

ライオン像のある館(中央3)では、約1週間ごとに入れ替わりで三つの企画展を開催する。地元作家などによる本格的アート作品を明治期に建てられたレトロな擬洋風建築の建物内でじっくりと鑑賞できる。いずれの企画展もグループ展で、作品と作品、作品と建物の雰囲気の融合も見どころの一つだ。

8月30日までは若手作家5人による作品展「海辺にレモンの木を植える(3)」が開かれている。海や砂浜、波、風などをテーマにした写真や絵画、イラストなどが建物内に点在。イラスト作家がデザインした子供服なども並ぶ。午前10時〜午後5時(最終日は午後4時まで)。

直江津ショッピングセンター「エルマール」(西本町3)には、本年度末で閉校する市立三郷小の児童有志25人と、23、24日のワークショップ参加者による巨大アート作品「山から海へ はるかなる水の旅〜いろんな筆で描いてみよう~」が展示されている=写真=。三郷小児童は縦3m、横8mの布に同校から見える妙高山を、教職員は同校のキャッチフレーズにある言葉「翔(はばた)く」にちなんで「鳳凰(ほうおう)」を描き、ワークショップ参加者は源流から海に向かって流れる川をイメージした幅約90cm、長さ20m前後の3枚の布に川や海の生き物などを自由に描いた。
制作を指導した元教員の荒川圭子さんは「壮観の一言。ワークショップも100人以上が参加してくれ、とてもいい作品になった」と話した。29日以降は直江津屋台会館(西本町4)に展示される。

上越市立水族博物館「うみがたり」ではシーグラス作家、下鳥幸彦さんの作品5点が展示された。「南の海から」など、海の中をイメージした作品4点は電飾で照らされ、暗闇に浮き上がるような美しい仕上がり。マゼランペンギンミュージアムには様々な表情を浮かべた100人をシーグラスアートで表現している。

このほか直江津地区の園児や小学生が海をテーマに描いた約900点の絵画が、直江津駅自由通路や直江津港佐渡汽船ターミナル、直江津駅前商店街など6か所に展示されている。
23日に開かれたオープニングセレモニーで重原稔実行委員長は「イベントに参加し楽しんでもらい、地域の良いところをたくさん知り、直江津の良さを再認識してほしい」と呼び掛けた。

会期中の展示や、週末を中心に行われるワークショップやクラフトマルシェなどのイベントなどの詳細はうみまちアートの公式ホームページで確認できる。