スゲ細工の「馬上謙信」完成 「スゲ細工のこし隊」が武将隊に“献上” 上越市の埋文センターに展示

新潟県上越市で2025年8月23、24日に開催される「第100回謙信公祭」に合わせ、スゲ細工の伝統を守ろうと活動する「スゲ細工のこし隊」が「馬上謙信」を制作した。8月14日、制作に携わったメンバーたちが同市春日山町1の市埋蔵文化財センターを訪れ、「越後上越上杉おもてなし武将隊」に寄贈した。

柴野さんから謙信役に手渡された「馬上謙信」

同団体の柴野美佐代さん(63)らはスゲ細工の伝統を継承するため、妙高市平丸地域の名人から手ほどきを受け、10年前にNPO法人「平丸スゲ細工保存会」を設立。スゲの栽培やえとの置物人形の制作・販売などを続けてきたが、人手不足などで運営が困難になり、昨年10月に解散した。「伝承の形を探っていきたい」との思いから、現在は民間ボランティア団体として活動を続けている。

柴野さんたちの取り組みは、県上越地域振興局の「地域づくりサポートチーム」も昨年度から支援しており、スゲ細工を活用した地域の交流人口の拡大と技術の伝承を目指している。

完成した「馬上謙信」は高さ約30cm。柴野さん、青野尚登さん(44)、吉澤陵さん(34)ら、団体メンバー4、5人が冬から制作を進めてきた。これまで培った技術を駆使して試作を重ね、自前で栽培したスゲを使い、躍動感あふれる馬のほか、頭巾を被り、刀を振りかざす謙信を表現。ケヤキなどの木材で作った台座は雪の結晶をイメージしたという。

高さは約30cm。躍動感あふれる馬に頭巾を被った謙信が乗る

関係者が参加した“献上式”では、柴野さんが「100回目を迎える謙信公祭に尽力している人たちへの感謝の気持ち。スゲ細工で人物を作るのは初めてで、(謙信の)頭の丸い形を出すことが難しかった。技術を残していくため、持っているものは全て出し切り再現した」と話した。受け取った上杉謙信役は、細部の作りなどに感心しながら「立派でよく再現されている。(武将隊は)来年結成15周年に当たるが、節目を前に皆さんの気持ちをいただけるのは活動してきた甲斐がある。大切に展示する」と喜んだ。

制作に携わった(左から)吉澤さん、青野さん、柴野さん

寄贈された作品は施設1階に展示されている。また、市立歴史博物館にも同様の作品が展示されている。

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