新潟県上越市のなおえつ海水浴場に2025年7月、水難救助用の水上バイクが配備された。同海水浴場では昨年8月、遊泳者を助けようとした管理員の男性(当時77)が溺れて亡くなる事故があり、今年から水上バイクを使って迅速に救助を行おうと導入した。7月18日には水上バイクを使用した初の救助訓練を行い、関係者が手順などを確認した。

昨年の死亡事故では、砂浜から約40〜50m付近で泳いでいた人が高波に流されたように見えたため、管理員の男性が助けようと海に入り溺れた。これまで救助用には手漕ぎボートしかなく、波が高い時には使えなかったという。
事故を受け同海水浴場を設置する上越市は、消防や海上保安署と協議し、ライフセーバーなどの資格のない管理員は救助の際には基本的に海に入らないことにし、代わりになおえつ浜茶屋組合に委託して水上バイクで救助を行うことにした。

この日の訓練には管理員やなおえつ浜茶屋組合、市観光振興課の職員など10人ほどが参加。管理所で要救助者を見つけた管理員が海の家に電話で救助を要請すると、特殊小型船舶操縦士免許を持つ海の家の関係者2人が水上バイクに乗り込み、砂浜から沖合50m付近にいる要救助者の救助に向かった。水上バイクには「レスキューライフスレッド」と呼ばれるグリップ付きの救助用ボードが装備されていて、1人が海に入って要救助者をボードに乗せ、砂浜まで運んだ。


実際に水難事故が起きた場合、通報を受けた消防などが到着するまで10分程度かかるが、訓練では救助完了まで約4分30秒だった。

救助にあたった内山智将さんは「水上バイクが(要救助者に)当たってもいけないので、潮の流れを計算しながら操作した。訓練を重ねていきたい」と話した。
市観光振興課施設係の小関政明係長は「離岸流で流される場合が多く、水上バイクならスムーズに救助できる。消防などが到着するまでの間に一刻でも早く助けられる体制が整い、より安全安心な海水浴を提供できる」と話した。
同海水浴場の開設は8月17日まで。