新潟県上越市は2025年度、人口減少傾向の緩和を図るため、移住者の定住を支援する「定住支援コーディネーター」の任用を始めた。6月2日、牧区に新たに草野久海さん(29)が着任し、中川幹太市長から辞令が交付された。
同コーディネーターは移住や定住に関する情報、生活に役立つ情報を集めて発信するほか、移住促進イベントなどに携わる。ゆくゆくは移住者の相談対応などにも当たる予定だという。今年4月に大島区に配置された加藤広子さんに続き、草野さんは2人目となる。
草野さんは牧区で生まれ育った。牧保育園、牧小、中学校を卒業後、高校2年の時、家族とともに千葉県に引っ越した。これまではIT企業で勤務した後、保育士の資格を取得し、勤めた経験がある。現在は4歳の息子を持つ母親だ。
牧区での生活は約10年ぶりとなる。関東圏での生活は近隣住民との付き合いがなく、「孤独感を抱えたこともあったが、ふるさとの風景、人の温かさを思い出した。(同区への)移住を決めた」と草野さん。今年3月に家族でUターンした。
中川市長は「地域密着で努めてほしい」などと話し、草野さんは「牧区は水も空気もおいしく景色も奇麗。人々も温かく、みんなで子供を見守ってくれる。子育てしているからこそわかる目線でアピールしたい。SNSを活用し、リール動画などで牧区の魅力を発信したい」と話していた。
草野さんは会計年度任用職員として牧区総合事務所で勤務する。任期は1年間で最長5年間。