迫力の行進や模擬戦闘訓練 陸自高田駐屯地創設75周年記念行事 6年ぶりドリル展示も

新潟県上越市南城町3の陸上自衛隊高田駐屯地で2025年5月25日、創設75周年を祝う記念行事が開かれた。一般開放して観閲行進や模擬戦闘訓練、6年ぶりとなる儀仗(ぎじょう)隊によるドリル展示などを行い、家族連れら約4000人(同駐屯地発表)が訪れにぎわった。

迫力の観閲行進

同駐屯地は1950年11月に、陸上自衛隊の前身の警察予備隊発足とともに同地に第4連隊が編成されて以来、部隊の移駐や改編、廃止を経て、今年で75周年を迎えた。

式辞を述べる萩森1等陸佐

式典では、高田駐屯地司令の萩森泰聡1等陸佐が関係者への感謝を述べ、「いついかなる事態でも着実に任務を遂行しつつ、強靭(きょうじん)な部隊の育成にまい進する」とあいさつ。隊員に対しては「今、目の前に広がる美しく雄大な妙高、上越の山々のごとく強靭な盾となり、国民の皆様の期待に応えるように」と呼び掛けた。

隊員223人が来場者の前を行進した

集まった来場者を前に軽装甲機動車や82式指揮通信車など52台、隊員233人による観閲行進が行われた。また第12音楽隊23人が演奏で華を添えたほか、防衛大学校儀仗隊31人は一糸乱れぬドリル展示を披露した。

演奏で華を添えた第12音楽隊

隊員65人が敵の制圧に取り組んだ模擬戦闘訓練では、偵察用オートバイが宙を舞い、75式ドーザが地響きを鳴らしながら走行。さらに空砲も響くと会場がどよめいた。

宙を舞う偵察部隊のオートバイ

地響きを鳴らして駆け回った75式ドーザ(右)

空砲を撃ちながら敵の制圧に取り組む隊員

市立高田西小4年の男児(10)は「(隊員の)動きが早くてかっこよかった。大きな車も銃の音も迫力があった」と興奮した様子で話していた。