新潟県上越市柿崎区と柏崎市にまたがる米山の標高が2025年4月1日から、これまでの993mから1m低くなり992mとなった。国土地理院が計測方法の基盤を人工衛星を使った新たな測量法に変更したためで、全国で79山の標高が変更された。
山の標高は、これまでは東京湾の平均海面を標高0mの基準とし、2地点の高低差を人が機器を使って測る「水準測量」で行われていた。全国の測量を終えるまでに10年以上かかるほか、大きな地震などによる地殻変動が蓄積するとズレが大きくなるなどの課題があった。
新たな測量法は、衛星利用測位システム(GPS)や準天頂衛星「みちびき」などを活用し、全国約1300か所に設置されている電子基準点を使って測量する「衛星測位」。地殻変動によるズレを解消し、迅速に正確な標高が計測できるという。
国土地理院によると、米山を新たな方法で測量したところ、基準となる「一等三角点」の標高が992.52mから992.41mになり、山の標高は小数点第1位を四捨五入するため、993mから992mとなった。
このほか県内では、三条市と加茂市にまたがる粟ヶ岳と魚沼市の荒沢岳の標高もいずれも1mずつ低くなり、それぞれ1292m、1968mとなった。
5月25日に上越市側の山開き登山
柿崎区の柿崎観光協会は5月25日に山開き登山を開く。当日は午前7時に柿崎コミュニティプラザに集合し、下牧登山口で開会式と安全祈願祭を行った後、山頂を目指す。午後3時頃解散予定。定員は70人で、参加費は大人1500円、中学生以下700円。申し込みは電話(025-536-9042)で平日に受け付ける。事務局によると、受け付けは残りわずか。
また柏崎市側では6月7日に山開きと安全祈願祭を開く。午前7時30分からJR米山駅前で安全祈願祭を行い、参加者各自で登る。「米山山開き記念根付け(1個400円)」の販売がある。問い合わせは柏崎観光協会0257-22-3163。