上越市教委に発表内容訂正や原因究明など要請 給食アレルギー事故で保護者と弁護士が記者会見

上越市立小学校で起きた低学年児童の給食アレルギー事故で2024年11月6日、被害者の保護者と代理人の弁護士が記者会見し、市教育委員会に対して謝罪や発表内容の訂正、原因究明などを求める要請書を提出したと明らかにした。

記者会見した代理人弁護士と保護者(右)

児童は重度の卵アレルギーで、市教委の発表では今年9月9日、卵成分を除いた給食を食べ終わった後、手を洗いに行って教室に戻ったところ、同級生のかきたま汁の食器などが自席に置いてあり、左肘が食器に触れたとしている。市教委は、学校に駆けつけた母親が投薬と症状を抑える「エピペン」注射を行っていたことや、学校側がマニュアルに反した対応をしたことなどを当初の発表文に記載していなかった。

要請書では、①市教委による児童と保護者への謝罪②発表内容の訂正③原因究明④児童が登校できる環境整備──の4点を求めた。

保護者とともに記者会見した代理人弁護士は「学校はきちんとした対応をしておらず、安全配慮義務に違反しているのではないかと考えている」などと指摘。今後については「法的対応を検討することもできるが、教育的な問題なので自主的に解決することが望ましい」と述べた。

児童は事故後、不登校になり通学できない状態だという。保護者は「これまで学校と市教委に原因究明と安全な環境を作ってほしいと求めてきたが形にならなかった。学校と市教委は子どものために行動をしてほしい」と話した。

市教委の白石聡教育部長は取材に対し「要請文を精査して対応するので、現時点でコメントは差し控えたい」と述べた。