新潟県上越市立水族博物館うみがたりは2024年11月1日、3月に生まれた雌のゴマフアザラシの愛称が、来館者からの投票で「ミツバ」に決まったと発表した。1歳年上の姉「フタバ」が由来で、発表イベントに訪れた人はさっそく「ミツバちゃんかわいいね」などと声を掛けていた。
ミツバは3月24日、飼育個体で国内最高齢の父ジロー(41)と母ナノハ(15)の間に生まれた。7月10日に展示デビューして以来、他のアザラシとじゃれ合ったり、来館者に近づいていったりと、愛嬌のある性格で人気を集める。現在はアジやオオナゴなどの餌を一日に約2kg食べ、順調に成長しているという。
愛称の投票は9月14日からの1か月間実施。上越市や誕生月などにちなみ、飼育スタッフが事前に考えた5案から来館者に選んでもらった。総投票数5844票のうち、フタバの妹を象徴するミツバが最多の1412票を獲得した。
イベントではミツバがひもにつるされた餌を食べると、垂れ幕が開き愛称が発表された。フタバのまねをしてすぐに覚えたという前脚を振るあいさつや、体を回転させるパフォーマンスも披露し、集まった観客から拍手が送られた。
発表を楽しみに柏崎市から訪れたという会社員男性(40)は「他の候補に投票したけれど、なじみやすい良い名前だと思う。アザラシ6頭みんなで仲良く、うみがたりの愛される存在になってほしい」と目を細めていた。
飼育スタッフの柴田凪沙さん(27)は「子どもらしい無邪気な一面が多く見られる。かわいらしい名前をたくさん呼んで、温かく成長を見守ってほしい」と話した。
うみがたりでは11月24日までの土日曜祝日限定で、「食欲の秋」にちなみブドウの粒に見立てた氷や、餌が入った氷をゴマフアザラシにあげるイベントを行っている。3階ふれんどプールで午後1時から約10分間。