「鱈めし」「さけめし」「磯の漁火」といった駅弁で知られる新潟県上越市中央1のホテルハイマートは2024年9月12日、駅弁の新作「新潟名物 たれかつチキン」の販売を始めた。2021年春に発売した「にしんめし」以来約3年半ぶりの新作となる。1500円。
同ホテルでは上越産米を使った日本海の鮮魚や地場食材など、厳選した素材を生かしたバラエティー豊かな駅弁を販売する。20種近くあるうち、肉がメインとなる駅弁は2種しかないことから、長年、客からは肉を使った駅弁を望む声が多く寄せられていた。年明けから肉を使った新作駅弁開発に乗り出した。
ターゲットは魚よりも肉を好む若い世代や新潟を訪れる観光客ら。試作、試食を繰り返したという。
完成した新作「新潟名物 たれかつチキン」は、豚ヒレ肉で作ったカツを地元町田醤油味噌醸造場のしょうゆを使った甘辛い特製だれにくぐらせた「タレカツ」がメイン。新潟のソウルフードと呼ばれるものの、上越地域ではあまりなじみはないが、同ホテルのレストラン「多七」では人気が高く、味に定評がある。鶏もも肉の「チキンステーキ」は柔らかく、味の変化も楽しめるよう、妙高市の香辛調味料「かんずり」を添えた。2種の肉メニューを乗せたご飯は上越産米を採用。このほか、笹の葉に包まれたあんこ入りの笹もちも入れ、まさに“新潟名物"が詰まった駅弁が誕生した。
山崎邦夫会長は「新しいものを考えていかないと存続ができない。これからも頑張ってやっていきたい。素材、味にこだわり、出来栄えはいいのではないか。ぜひ食べた意見を聞かせてもらいたい」と話した。また、今年7月に「佐渡島の金山」が世界文化遺産に登録されたことを受け、新潟を訪れる観光客増加も見込んでおり、山崎知夫統括部長は「(駅弁が)新たな名物になれば。人出が増えることを期待したい」と願った。
通年販売され、同ホテルの駅弁ドライブスルーや上越妙高駅内の「駅弁山﨑屋」で購入できる。予約も受け付けている(前日正午まで)。配達可能な場合もある。配達条件などは要問い合わせ。予約、問い合わせは同ホテル025-543-3151。