新潟県はクマによる人身被害を未然に防止するため、基本的対策と万が一遭遇した場合の対処法について紹介する動画を2024年8月、動画共有サービス「Youtube」の県公式チャンネルで公開した。
県によると、今年4月1日から9月5日までに県内のツキノワグマ目撃・痕跡・人身被害の件数は668件。このうち、4件4人がクマと遭遇した後、クマから襲われ負傷した。妙高市下平丸でも8月28日、70代男性が自宅付近の畑へ向かう途中にクマから襲われ、鎖骨、肩甲骨を骨折するという被害も発生した。
公開された動画は「クマ注意!〜遭遇しないための基本的対策と遭遇時の対処法〜」。「外出先のクマ出没情報を確認」「入山は単独行動を避ける」「鈴などの鳴り物やクマ撃退スプレーを携行する」「人家周辺に生ごみなど誘引物を置かない」といった対策のほか、「クマに遭遇した場合は背中を見せずに静かに後退」「クマに襲われた場合は致命傷を避けるために地面に伏せる」「両手で首の後ろをガードするなど腹、首、頭、顔面を守る」など、クマに遭遇したり、襲われたりした際の行動がわかりやすく実演されている。
県は「春から秋にかけ、ツキノワグマが活発に行動する時期。近年、登山、山菜やキノコ採取などで入山者が増え、人身被害が発生している。ツキノワグマについての理解を深め、人身被害を防止して」と呼び掛けている。