駐車場シェアとネット予約で交通混雑が緩和 今春の高田城址公園観桜会

新潟県上越市で今春に開催された「第99回高田城址公園観桜会」(2024年3月29日〜4月14日)で、会場周辺の渋滞対策として行われた事業所や住宅などの空いている駐車スペースを貸し出す“駐車場シェア”と臨時駐車場のネット予約が一定の効果を上げた。

観桜会で空きスペースを活用して行われた駐車場シェア(高田河川国道事務所提供)

観桜会の渋滞対策は上越市など観桜会主催者と国交省高田河川国道事務所、駐車場シェアサービスを展開する「軒先」(本社東京都港区)が連携し初めて行った。このほど実施結果を公表した。

高田河川国道事務所によると、民間駐車場シェアは期間中の3月29日から4月14日までの17日間に70か所、411台分の登録があり、期間中の累計で1519台の利用があった。桜が見頃を迎えた週末の4月6、7、13、14日の4日間の1日当たりの平均利用台数は246台で、最も多かったのは満開後初の休日だった4月13日の289台だった。

上越南消防署に設置された予約制臨時駐車場

臨時駐車場のネット予約は、会期中の土日6日間に上越南消防署(北城町1)に30台分を確保し、最大3時間45分の四つの予約時間枠を設定した。このうち、桜開花後初の休日となった4月6日夜や、満開後初の休日となった4月13日の日中は、予約が全て埋まった。4月13日は1日当たりの利用が最も多く104台で、6日間の累計では278台が利用した。

高田城址公園に向かう渋滞延長が大幅に改善された(高田河川国道事務所提供)

同事務所が桜が見頃を迎えた4月7日の午前8時〜午後8時に渋滞状況を調査したところ、例年最も混雑する国道18号上新バイパスの鴨島ICから会場の高田城址公園に向かう県道の最大渋滞延長は、2023年の750mから今年は200mに大幅に緩和された。上越大通りから高田城址公園に向かう県道の大手町交差点付近でも、直江津方面からは最大230mの渋滞延長が10mに、妙高市方面からは200mが5mになった==。その他の公園周辺の交差点でも最大渋滞延長の減少が見られ、全体的な混雑緩和の効果が確認されたという。

高田河川国道事務所は「(駐車場シェアは)思った以上に登録や利用があった。来年は記念の100回目の観桜会で今年よりも来場者が増えると想定されるので、地域や関係者の協力を得ながら、取り組みを進めて渋滞を軽減していきたい」としている。

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