能登半島地震で被災した石川県七尾市の「のとじま水族館」から新潟県上越市五智2の市立水族博物館「うみがたり」に緊急避難していたマゼランペンギン8羽が2024年7月11日、返還された。20日にのとじま水族館が一部営業を再開するためで、うみがたりによると、健康状態に問題はなく、無事能登に戻ったという。
のとじま水族館は地震で断水や水槽のろ過設備の故障、水漏れなどの大きな被害を受けたことから、飼育動物の一部を県内外の水族館や動物園に緊急避難させていた。
うみがたりは1月31日からマゼランペンギン11羽を受け入れ、今回はこのうち8羽をのとじま水族館のスタッフが引き取りに訪れ、返還した。残りの3羽は羽の生え替わりの時期で、輸送に耐えられない可能性があることから、生え替わりの完了後に返還する。
約5か月間の受け入れ期間中、11羽は血統管理や疾病予防の観点から、うみがたりのマゼランペンギンとは別のバックヤードで飼育された。
うみがたりの広報担当者は「のとじま水族館が営業を再開できることになりうれしく思う。飼育環境が異なる中で、のとじま水族館のマゼランペンギンを飼育し無事お返しできたことは、(マゼランペンギンの)飼育数が国内で一番多い当館としても新たな経験だった」と話した。