35年前の上越市の海ポスター ビキニ姿で郷津海岸を走る女性は誰?

今から約35年前の1981年(昭和56年)、新潟県上越市は、海水浴場をPRするポスターに、第9代ミスさくらの関原英里子(旧姓松矢)さんを起用した。ポスターに市民のモデルが登場したのは、後にも先にも関原さんただ一人。ビキニ姿で郷津海水浴場の砂浜を走る躍動的な姿は、大きな話題を呼んだ。このポスターをデザインした同市北城町1の元高校教諭、筑波進さんが、ポスターをパネル張りにして自宅に所蔵しており、関原さんはこのほど「35年前の水着姿」と対面を果たした。

35年前のポスターと対面した関原さん。54歳の今も美貌は衰えていない
水着ポスター2S

関原さんは1980年(昭和55年)4月に行われた「ミスさくらコンテスト」で選出された9代目「ミスさくら」。高校生の頃から大和上越店の広告モデルを務めており、美貌には定評があった。ミスさくらに選ばれたのは、高校を卒業したばかりの19歳の時。水着の写真はその年の10月、上越市の郷津海岸で撮影された。

関原さんがモデルを務めた1981年夏のポスター
海ポスターS

ポスターデザインを担当した筑波さんは、関原さんの恩師でもある。高校を卒業し、関原さんが美容師としての見習い修行中、筑波さんが店に突然現れ「ポスター、撮るぞ」の一声。季節外れで水着を売っている店がなかったため、当時衣料品も販売していたナルス直江津店で、マネキンが着ていた水着を脱がせてその場で着替えさせた。化粧をする間もなく、郷津海岸で慌ただしく撮影に入ったという。

関原さんは現在、上越市平成町にある「京美容室」のオーナー。店にパネル張りのポスターを持ち込むと、女性スタッフが駆け寄り「ウエストが細い!」「ナイスボディですね」と大絶賛。懐かしの水着ポスターと対面し、「大和デパートのモデルをやっていたので、水着姿にはあまり抵抗がなかった。ビキニ姿はこれが最初で最後。上京した際、ポスターが上野駅などに展示されていたのを見て、さすがにまずいなと思った」と、笑いながら当時を振り返る。

関原さんがモデルを務めた海のポスターはこの年だけではなく、計4枚が作られた。しかし、ワンピースの水着姿やシルエットであり、このポスターを超えるインパクトはない。

ポスターの下部には「いい日 旅立ち」のロゴと、「上野-直江津 白山・あさまで4時間30分」と書かれており、時代を感じさせる
ポスターの角