夏の夜のミステリー!? 看板なし、店名なし、従業員もいないゲームセンター

ゲームセンターなのに看板がない。それどころか店名すらない。夜になると明かりはついていて、ゲーム機や自動販売機は動いているのだが、遊んでいる人を見かけない。そして、従業員が誰もいないのだ。そんな不思議で奇妙なゲームセンターに潜入してみた。

誰もいない深夜のゲームセンター(2017年8月10日午後10時)
夜のゲームセンター

午後10時過ぎ、上越市中郷区の国道18号沿いにあるゲームセンターに向かった。ゲームセンターといえば、派手な看板、ネオンサインなどを思い浮かべるだろうが、ここはまるで工事現場の事務所のようだ。交通量の多い国道18号沿いにあり、店内に蛍光灯が点灯していても、通りかかるドライバーは誰も気付かない。

真っ暗な駐車場に車を停め、店内に潜入した。営業中の店なのだから “潜入” というのはおかしいのだが、何だかそれがぴったりだ。

店内は廃墟のようで、テーブルの上には漫画本が乱雑に置かれている。蛍光灯も一部しか点灯していない。トイレもないのに、壊れたティシュペーパーの自販機があった。

古めかしいゲーム機が稼働中
ゲーム機

古めかしいゲーム機が10台ほどあり、たしかに動いている。硬貨を入れれば遊ぶことができるのだ。吸い殻でいっぱいになった灰皿があり、誰かがゲームをした形跡を感じる。

ドリンクとタバコのレトロな自販機が3台動いていた。古いテレビが1台壁の上部に埋め込まれているが、映りそうもない。

誰かが経営していることは間違いないし、電気代も支払われているのだろう。このゲームセンターのことを教えてくれた男性は、「近くに来る度に立ち寄るが、昼も夜もゲームをしている人を見たことがない」と話す。

古めかしい自販機が3台稼働中
販売機

昼間のゲームセンター(営業中)。以前は2階でレンタルスキーをやっていた
昼の外観1

この店は、スキーブームだった頃、2階でレンタルスキーを営業していたはずだ。そして、少し前までは稼働しないレトロな自動販売機が店内にたくさん並んでいたという。経緯などを取材したかったが、店内に連絡先の表示がなく、経営者と連絡を取ることはできなかった。

夏の夜に暇を持て余している方は、一人で夜の探訪に出かけてはいかが。

不思議なゲームセンターの場所