談合疑惑で新たに録音データ提出 「調整役」とのやり取り克明に

上越市ガス水道局発注の公共工事をめぐる談合疑惑で2013年12月24日、上越市議会建設企業常任委員協議会が開かれ、談合の事実を示す新たな資料として、談合したとされる複数業者が受注調整のあり方をめぐって激しく議論する様子を録音した音声データの存在が明らかになった。橋爪法一議員(共産)が質問の中で示し、市ガス水道局に提出した。

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音声データは、今回の談合疑惑を告発した業者から提供された。2009年3月30日に同市新光町1の上越管工事会館での会合のものとされる。今回の談合疑惑で調整役とされている2社に対して、告発した業者が、談合で決めているのに受注が調整役の2社に偏りすぎていて不公平だと訴えている様子などが収められている。

「調整してみんな平等で仲良くやっていこうという話だったのに、調整役ばかりが仕事を取っている」などと告発した業者が主張すると、調整役とされた会社の会長が「いいよ、いくらでも回すよ。ちゃんと言ってくれよ」と怒声をあげたり、調整役とされたもう1社の社長が「騙しているつもりはなかった。いろいろなことが重なってこうなった」などと釈明する様子などが克明に録音されている。

データの提出を受けた市ガス水道局の宮越浩司局長「新たな資料提供を受けたので、それを含めて検討、調査を進めていきたい」と話した。

この日の委員会ではこのほか、12月19日に市ガス水道局が内部調査委員会を設置し、告発した業者の資料に掲載されていた23業者の54人を対象に、順次聞き取り調査を行うことや、できるだけ早い時期に中間報告などをまとめ、議会に提出することなどが報告された。

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