高さ120mから見る上越一の展望はコレだ!

上越市で一番高い建造物──それは煙突。上越市八千浦で建設中の中部電力上越火力発電所に立つ3本(今後4本目を建設)の煙突は全長150mで、中部電力の調べによると同市内で最も高い。30階建て高層ビルに相当するという。その目もくらむ高さに立ったら、どんな景色が見えるだろうか。

煙突は、火力発電所で液化天然ガス(LNG)を燃料に発電した際に発生した燃焼ガスや水蒸気を外に排出する役割を持っている。筒身の高さ150m、筒身を支える鉄塔の高さ140m、筒身内径は7.4m、築造面積は2500平方mだ。地下には長さ60mの鋼管杭217本が埋められており、長身を支えている。

地上から見上げた煙突
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2010年10月13日、特別に取材許可をもらい煙突に昇ってみた。午前中空には雲が広がり小雨もぱらついた。中止が心配されたが、幸い取材時は風がほとんどなく、時折晴れ間ものぞく薄曇りとなった。「怖くはないですか」と訪ねたら「怖いです。あまり昇りたくありません」と正直に話してくれた。

煙突は高さ0~38m地点までが第1ステージ、74mまでが第2、100mまでが第3、120mまでが第4、140mまでが第5、150mまでが第6となっており、第4ステージまではエレベーターで昇れる。第5、6ステージは階段での昇降だ。取材許可が出たのは、高さ120mの第4ステージまで。ヘルメット、安全帯を装備し、カメラ、ノートだけ持って向かった。

エレベーターは4本の煙突の中央に位置する。マンションなどに設置されているものと同様の作りで、昇降はとても静か。2分ほどで第4ステージに到着した。

高さ120mからの展望
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地上を見ると目がくらむ
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人が歩く部分は煙突周囲を八角形に取り巻いている。建設現場の足場のような造りで、真下が大変よく見える。海側は陸側に比べ風があり、やや揺れた。眼下の普通乗用車は小指の爪ほどに見える。同日は曇っていたため妙高山などは見えなかったが、晴れていれば妙高山はもちろん佐渡島も見えるという。

完成後は、補修点検を担当するグループ会社の社員が点検時期に上って仕事をする。