上越市のシェアハウス "シェア" されず 今月オープン 申し込み1人だけ

新潟県上越市が街なかに学生を呼び込み活性化を図ろうと今月オープンした「シェアハウス大町」(大町3)の入居者が、1人しか決まっていない。個室以外のリビングやキッチンなどを共有(シェア)する共同生活スタイルのシェアハウスだが、当面は1人で利用することになり、"シェア"されない。市では追加募集を行い、学生に入居を呼び掛けている。

シェアハウスは大学や大学院、専修学校の女子学生が対象で、定員は5人。7、8月に入居者を募集し9月からの入居を予定していた。募集にあたっては、市内にある上越教育大学と県立看護大学でちらしを配布したほか、内覧会、宿泊体験なども実施したが、申し込みは1人だけだった。

シェアハウスは、同市大町3にあった築105年の木造2階建ての町家を、約3400万円かけて改修したもの。1階には土間や吹き抜けのある共用スペース、リビング、台所、浴室などがあり、2階は5つの個室がある。駐車場も用意されている。

シェアハウス大町2階の個室前の吹き抜け
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家賃と電気、ガス、水道などの維持管理費は全体で11万1000円かかり、5人で割ると1人当たりの負担額は月額2万2200円になる。現状のように入居者が5人に満たなくても、一人当たりの負担額はほぼ変えないとしている。また、部屋割りなど管理運営計画も入居者同士で話し合って決めることになっているほか、地域の祭りや町内行事などに積極的に参加することも求められている。

市建築住宅課は、入居者が1人にとどまっていることについて「町家の改修作業などで年度半ばの9月からの入居となり、学生のアパートの契約の切り替え時期と合わなかったことが原因ではないか」としている。年明け以降は来春入学する新入生に向けたピーアールも検討していくという。

◇上越市による追加募集のページ
http://www.city.joetsu.niigata.jp/soshiki/kenjuu/sharehouse.html

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