4月開校の有田小学校の校舎が完成 体育館には災害時用の発電設備も

上越市立春日新田小学校の一部と小猿屋小学校の統廃合により、今年4月に同市安江に開校する市立有田小学校の校舎がこのほど完成した。2018年2月6日には上越市議らが視察に訪れ、教室の約3倍の広さがある多目的スペースや、避難所として活用できる体育館や発電設備など、校舎の内部を見学した。

4月に開校する上越市立有田小学校
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有田小学校は、児童数の多い春日新田小学校の校区を狭め、児童が減少している小猿屋小学校と統合して新設される。校舎は鉄筋コンクリート造りの4階建てで、延べ床面積は約8946平方m。最大700人の児童が通うことができる。

教室は2〜4階に配置されており、各学年4学級分を確保。各階に多目的スペースを設け、学年集会や学年ごとの学習で活用できるようにした。

児童の通う教室
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教室の3倍の広さがある多目的スペースが各階に設けられている
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音楽室にはステージを思わせる段差を設置。本番を想定した合唱などの練習で利用できる。校舎の壁や床を始め、図工室のテーブルや図書室の本棚など各教室で木材が多く使われており、校舎内には木の香りが漂う。全教室に冷暖房が完備されており、照明はLED。洋式トイレは洗浄便座となっている。

ステージを思わせる段差を設けた音楽室
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清潔感あふれるトイレ
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校門から正面玄関までの動線には、上越の文化として知られる雁木をイメージした屋根が約42mにわたって取り付けられており、雨や雪の際でも児童が歩きやすい環境を確保した。

体育館は延べ床面積約2155平方m。避難所としても活用できるよう、約48時間稼働する発電機を設置した。2階には幅5m以上とゆとりのあるギャラリーが設けられている。

延べ床面積約2155平方mの体育館。避難所としても活用できる
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体育館2階には幅5m以上のギャラリーが設けられた
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校門から正面玄関までの通路には雁木をイメージした屋根が取り付けられている
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グラウンドなどを含めた敷地面積は約2万2659平方mで、総事業費は約45億8400万円。2016年6月に着工し、昨年12月に竣工した。新年度の4月6日から児童が通学し始める予定で、2月1日現在、523人の児童が通うことを想定している。

視察を終え、市議の1人は「少子化が進む中で、新しい校舎ができるのは感慨深い。建物はきれいなフローリングなど、想像以上の出来だった。子供たちにはこの新しい校舎で学ぶことのできる喜びを感じてもらいたい」と話していた。

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