上越市が国宝の太刀「山鳥毛」購入断念へ 購入金額折り合わず

新潟県上越市は上杉謙信の愛刀で国宝の「太刀無銘一文字(号 山鳥毛)」の購入を断念する見通しとなった。村山秀幸市長は2017年11月18日、上越タウンジャーナルの取材に対し「所管する教育委員会から難しいという話を聞いている」とした上で、来月の市議会12月定例会に関連議案を提案する考えを明らかにした。

購入断念は、所有者との間で契約金額が折り合わなかったことによるもので、市は当初予算に計上していた購入費用を減額する補正予算案などを市議会12月定例会に提案する見通しだ。

太刀無銘一文字(号 山鳥毛) 太刀 無銘一文字(号 山鳥毛)刃紋 

太刀は岡山県在住の個人が所有しており、岡山県立博物館に寄託されている。上越市は本年度の専門家による評価額3億2000万円を購入費として予算計上し、所有者と交渉してきた。

また、上越市では太刀購入に向けて昨年10月から官民一体となった募金活動が実施されており、7000万円以上が集まっている。

村山市長によると、市教育委員会が21日に記者会見し詳細な経緯などを説明するという。

募金活動のボスター 募金-1

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