宗教法人経営の上越市寺町のラブホテル「ホテル ピア」が営業を停止

宗教法人が経営していた新潟県上越市大字寺町のラブホテル「ホテル ピア」が2018年7月頃、営業を停止していたことが分かった。前身の「ホテル高田」は上越市のラブホテルの先駆けだった。

営業を停止した「ホテルピア」。建物の入り口には「宇宙真理学会」の看板が見える
ホテルピア正面

ホテルを経営していた「宗教法人宇宙真理学会」(本店・香川県)はラブホテルを複数経営する宗教団体。実質的に経営していたのは、長野県千曲市の食品会社だった。2009年に行われた関東信越国税局の税務調査で、7年間に14億円に及ぶ申告漏れが指摘され、2015年9月に経営破綻した。ラブホテルの休憩料の一部を「お布施」として処理し、所得隠しをしていたという。2017年7月20日には、破産手続き開始決定を受けた。

運営していたラブホテルは、長野県のほか、新潟、岐阜、群馬、静岡など20軒以上に及び、その一つが「ホテル ピア」だった。

ホテル入口には最近まで巨大な観音像があった(2009年10月30日撮影)
2009年10月30日ホテルの観音像2

「ホテル ピア」は宇宙真理学会が2003年(平成15年)4月、差し押さえ物件として取得。休憩3,000円、フリータイム3,500円、宿泊5,000円という地域最安値を打ち出し、話題になった。ホテル入口には巨大な観音像、建物の入口には「宇宙真理学会」の看板があり、「喜捨をお願いします」という掲示も出ていた。

近くの事業所、飲食店などによると、営業をやめたのは7月頃とみられる。「夜になっても明かりがつかず、敷地の雑草が伸び放題だったので気付いた」と話していた。

前身の「ホテル高田」は上越市のラブホテルの先駆けで、当初は1棟ごとに独立したバンガロータイプだった。老朽化のため1985年(昭和60年)7月に鉄筋コンクリート造り3階建てに改築。1990年(平成2年)に所有権が移転し、「ホテルピア」に改称していた。

ホテルピア