史上最年長 “90歳” の謙信公 心配する声よそに堂々と出陣行列

第92回謙信公祭(同協賛会主催)の出陣行列が2017年8月27日、新潟県上越市春日山町周辺で行われた。上杉謙信役は上越観光コンベンション協会の田中弘邦会長(90)が務めた。高齢と暑さを心配しながら見守る観客らの前で、堂々とした姿を見せた。また地元学生らが演武披露を行い、会場を盛り上げた。

出陣行列に堂々とした姿を見せた “田中” 謙信
20170827-謙信公祭出陣行列

出陣行列は上杉・武田両軍の武将や兵に扮して沿道を練り歩くもの。今年は市内外から約450人が参加した。

田中会長は午後4時50分頃、馬にまたがり上杉軍を束ね、山麓線の春日山交差点に登場。見ている観客らから「がんばれ」「馬から落ちないで」などの声掛けに笑顔で応えていた。「いつ何時も、上杉の義の心を持って前に進むのじゃ。川中島に向け出陣じゃ」と堂々と叫び、出陣行列の参加者とともに「エイエイオー」と力強い勝どきをあげた。沿道の観客からは、安堵の声も聞こえ拍手や歓声が上がった。

このほか、謙信公祭を若い世代に伝えていくことなどを目的に、市立春日中生徒ら中学生5人と上教大の学生12人による演武披露が今年初めて行われた。大きな掛け声に合わせて一斉に抜刀し、陣形を変えながら息の合った刀さばきを披露して観客を魅了した。

上教大3年の小倉悠さん(20)は「メンバー全員がそろっての練習はなかなかできなかったけど、みんなで声を出して元気に披露できて良かった」と話していた。

市内大豆1の60代夫婦は「行列は迫力があって良かったが気がかりは謙信役。見ているこっちがハラハラして心配だった」と話していた。